The Young Victoria

しばらくぼーっとしている間にたくさん書籍をご恵贈いただいていて、それについても色々と書きたいのだけれど、とりあえず、脳みそもあまりフル活動していないので、映画など。

ヴィクトリア女王 世紀の愛 [DVD]

ヴィクトリア女王 世紀の愛 [DVD]

「世紀の愛」という邦題があまりにも恥ずかしい。原題はそのままThe Young Victoriaで、若かりし日のヴィクトリア女王アルバート公の愛情がテーマ。これは、イギリスのあちらこちらにある老女のヴィクトリア女王像であるとか、非常にお堅い印象のヴィクトリア女王のイメージが背景にないとあまり面白い映画ではないのかもしれない。おそらく現在の一般的なイギリス人にとってのヴィクトリアは老女のイメージだと思うので。

夜明けに伯父の死(すなわち自らの即位)を知らされる若き日のヴィクトリアの方が、様々な絵などで印象に強い私にとってはあっさりとした恋愛映画という印象。

102分と短いのであまり詰め込まなかったという所なのだろうけれど、豪華な衣装と背景にうっとりとするくらいで終わる。彼女が即位するに当たっては「女王」という立場の特異性等をめぐってかなりの議論があったはずで(たしか、ヴィクトリアをエリザベスと改名すべきだという案まで出たはずなのだ)そのあたりを入れてもう少し深めても良かったのではないのかというところが残念。