日本映画
- 作者: 四方田犬彦
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2000/03/17
- メディア: 新書
- 購入: 3人 クリック: 19回
- この商品を含むブログ (29件) を見る
- 作者: 四方田犬彦
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 1999/04
- メディア: 文庫
- 購入: 3人 クリック: 17回
- この商品を含むブログ (53件) を見る
漫画は『夏目友人帳』。白泉社の漫画がどうもこのところピンと来なくなっていたのでようやくほっとする。少女漫画が読めない体質になっていたらどうしよう、と実はひそかに心配したのであった。『蟲師』といい、『もっけ』といい、『百鬼夜行抄』といい、『雨柳堂夢咄』といい、ここのところ、日本の妖怪変化物が増えているような感覚があるのだけれど、これは『三丁目の夕日』に見るような日本に対するノスタルジアとかかわりがあるのかしらん、と妙に気になる。*1水木しげるなどとちがってさらっとしているし、土着の怨念のようなもののない描き方がされているのが特徴。むしろ、「一時期猛威を振るった恐ろしいもの」が、すでに「たそがれを迎え消えつつある」が、「まだ人の人生を左右しうる」といった位置づけ。しかし、こういうのを読んでいると杉浦日向子の江戸短編集『百物語 (新潮文庫)』は実は非常に影響力が大きかったのではないか、と突然思ったりもする。もっとも『となりのトトロ [DVD]』なのかも、という気も。*2
それにしても、日本のポピュラーカルチャーにおける日本の歴史と外国って一度、じっくり見てみると面白いのではないか、と思う。論文を書くためではなく、単に好奇心から。『キャンディ・キャンディ』ではロンドンにコヨーテが出るし、*3息子に付き合ってしつこくみる『アルプスの少女ハイジ』ではスイスにトカゲが出るし。*4と思えば『李朝・暗行記 (潮漫画文庫)』のように、やたら時代考証にこだわっていそうな作品もあるし、*5ていうか、誰か、やってみて?お隣の中国をあそこまでファンタスティックに描いて見せた『らんま1/2』のような大ヒット作品の存在ってすごーく気になるんだけれど。ねえ、『らんま』って、どのように中国語受容されているのでしょう?